カテゴリー「読書」の22件の記事

2013年10月30日 (水)

菊池寛と文藝春秋

文春学藝ライブラリーで再刊された

『天才・菊池寛』 解説は大好きな 坪内祐三氏なのですね
せっかくなら 創業者割引ではないですが もう少し安く
してくれたらいいのに・・・ 記念価格というのもいいかと




ということで、先に手にしたのは

金子勝昭著『歴史としての文藝春秋』

ある意味、古書道楽的には 菊池寛の個性というか
人間性がよく浮き彫りになっていて さらに著者の
愛情のようなものも感じられて うれしい一冊でした。

そして、読み終えての感想は
誰にでも才能はあって、菊池寛のようにその才能を
活かしきることはできないかもしれませんが、

それでも時代と一緒に生きて、埋没しなければ
何か道が開けるのではないか そんなことを思いました。


2013年4月21日 (日)

新宿で85年、本を売るということ 永江朗著

永江朗さんの 『新宿で85年、本を売るということ』
とても 面白く読みました

紀伊國屋書店の創業者 田辺茂一氏を中心に 紀伊國屋書店の
歴史がつづられています。

書店という産業も 実はこの数十年のものであった ということを
強く思いました。もちろん、江戸時代の蔦谷重三郎ではないですが
出版プロデューサーのようなものはあったし、丸善のような
老舗もあるわけですが

近代書店が 大学の設置数の増加や 各地の図書館の整備の中で
興隆がおきたこと 消費者からみた書店もあれば 外商としての書店
があり、文化のありかたそのものを教えてくれる構造かと感じます

時代を生きる書店の姿
これからのデジタル時代にどのように進化していくのか
その精神的自由さが鍵であり、創業者の田辺氏の生涯が
またそれを示してくれているように思います

2013年4月 6日 (土)

世界で最も美しい書店 の本

世界で最もおいしい朝食 といったふれこみには
めっぽう弱い私たちも

それが書店となると なかなか難しいのではないか
私たち自身がどのような書店を求めているのか、はたまた
どのように本と付き合おうとしているのか

またはそれらを大きく包含する文化というキーワードに
対して どのような見識を持っているのか

たくさんの本を読む人だとしても このことを
ポリシーとして明言することができる人は
少ないのではないだろうか

それは学歴とか 職業とか関係なく
たとえれば 通勤電車の中で なぜこの本を読むのか
といったことを説明できることに似ているだろうし

誰か気の合う友と グラスを傾けながら
実は俺はこの作家が この本が好きだと
語り明かすような 密かな楽しみとも連続しているだろう

エクスナレッジ刊 『世界で最も美しい書店』の冒頭に
添えられた言葉

「ワンクリックで本が買えても、そこには物語は生まれません。
書店へと向かう道すがらの風景、書店を満たす空気、
働く人々の気配りや出逢った人々との語らいには、
ささやかながらも物語にあふれています。わたしたちは
便利で効率的な暮らしを貪欲に求めていても、
決してそれだけでは満たされることはないのです。
だからこそ、わたしたちは書店へと向かうのかもしれません。」

なるほど と 思う。素直に書店に足を運ぶ人のことが語られているし
書店のあり方も教えてくれているように思う。
あとは 私たちがどんな書店を選ぶのか 作るのか 残していくのか

私たち自身への問いかけもあるのだろう

2012年12月14日 (金)

ツェッペリン飛行船と黙想 上林曉著  全集未収録の125編

上林暁(かんばやし あかつき)の 雑記や随筆、全集に未収録の
作品が収められた

『ツェッペリン飛行船と黙想』上林 曉 著 (幻戯書房)を
読んでいる。

昔の文体でまた活字にも旧字が使われてい ところどころを読む
といった感じなのですが、逆にその行間を のぞき穴から昔の
物語を読んでいるような雰囲気と 実際の語り方がとても
親しみやすくて いいなあ~と思いました。

どことなく 都市と農村が入り交じり 優しい眼差しで しかも
気取らずにみている

もしや 自分の文体とも似ているかもしれない、そうしたことも
思ったのだけれど、それは、その文体に憧れを感じたといった
ほうが適切かもしれません。

はずかしながら 作家の名前を知らなかったので、引きこまれた
後に、wikipedia で調べてみると

「尾崎一雄と並び戦後期を代表する私小説(心境小説)の作家」

とありました。また郷里の高知県の現・黒潮町には文学館も
あるそうです。

■上林暁文学館
http://akatsuki.town.kuroshio.lg.jp/akatsuki/index.html

のめり込んで読むには少し怖くて、けれど体感せざるには
いられない。なるほど私小説とはこういうものなのでしょうか。

2012年6月12日 (火)

せどり、背どり ・・・ 

終電間際でしたが、のBOOK OFF へ

初めてみたのですが 小さなバーコードリーダーと
スマートフォンを手にして 何やら本を物色している
二人組の男性たち

なんだろうとおもって ネットで調べてみると
「せどり」をされていた模様

その手さばきは プロというか すごいです!
そして なかなか面白そうな本たちがカゴに
積まれていって・・・

きっと その本をアマゾンで買っている自分が
いるのかもしれませんが 古書好きには
複雑な心境でした

まあ 古書好きがBOOK OFFに行かないでしょ・・・
という突っ込みもありますが

せめて マーケットプレースに出品の際は
安く売ってくださいね・・・

なにか大量にカゴに入れられていると 本当は出会えたはずの本に
出会えなかったような 悔しさが込み上げてきたりもします

でも せどりビームの網の目をもれていた
中公新書の名著!

理科系の作文技術 の最新に近いものをGET!

これはうれしいです。

送料をプラスしても 安かったので やっぱり せどり する方の
考えもわからないわけではないですが・・・

2012年5月27日 (日)

読書について ~ それでも、読書をやめない理由 から ~

デヴィッド・L・ユーリン著

そでも、読書をやめない理由

デヴィッド・L・ユーリンは、ロサンゼルス・タイムスの文芸批評・担当記者。

ブログやソーシャルメディア、電子書籍の増大から離れがちになる
読書について、その意味を語りかけてくれている本だ。

これを読んで、1冊がもたらしてくれる贅沢。そこには常に自分があり、
自分を通じてしか味わえない幸福がある。それが読書なのかもしれないと
思いました。

以下、気になる部分を抜粋。

-------------------------------------

わたしたちが世の中と隔絶することは決してないし、接触せずに
いることも決してない。にもかかわらず、読書とはその性質上、
ここではない場所へ移動するための、今という状態から離れ、
異なる人生の網目の中へ入りこんでいくための戦略的行為なのだ。

-------------------------------------

何かと注意が散漫になりがちなこの世界において、読書はひとつの
抵抗行為なのだ。そしてわたしたちが物事に向き合わないことを
何より望んでいるこの社会において、読書とは没頭することなのだ。
読書はもっと深いレベルでわたしたちを結びつける。

それは早く終わらせるものではなく、時間をかけるものだ。それこそが
読書の美しさであり、難しさでもある。

なぜなら一瞬のうちに情報が手に入るこの文化の中で、読書するには
自分のペースで進むことが求められるからだ。

-------------------------------------

世界からほんの少し離れ、その騒音や混乱から一歩退いてみることに
よって、わたしたちは世界そのものを取りもどし、他者の精神に
映る自分の姿を発見する。そのときわたしたちは、より広い対話に
加わっている。その対話によって自分自身を超越し、より大きな
自分を得るのだ。

-------------------------------------

読書はひとつの瞑想的行為となる。そこには瞑想に伴う困難と恩寵の
すべてが含まれている。

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2012年4月18日 (水)

蟲文庫のこと ~古本屋さん大好き~

いいな~と思う生き方 個人的に思う人生
なぜか 西日本に多いように思います

社会資本と生活コスト、文化的な土壌、そうした豊かさが育む要素が
いくつもあって 人を包み込んでくれるような

他人の芝生かもしれませんが・・・

さて、倉敷の古本屋さん「蟲文庫」の 田中美穂さんの

「わたしの小さな古本屋」を読みました。

夜、疲れているときは気分がさつばつとして文字を追うことすら
できなかったのですが、朝の電車の中ではすらすら読めて

まだ、自分にも人間が残っている・・・そう感じさせてくれる
一冊でした。

それは、田中さんの文体の中に、やさしさと強さが備わっていて
素直に書きつづられているからで、読み手にだってそれを
受け止めるには 心が落ち着いていたほうが読みやすいと
思ったのです。

僕自身、古本屋さんは好きだし、いつか ○○文庫と
名前のつくものをやってみたいと思うので、この「文庫」という
言葉に何かを感じる人とそうでない人がいるとすれば

私は前者であり、それがまた、この本へと引きずり込まれる理由
であり、そうした自分を客観的にみて いまは正常値だと
おもったりしていました。

私自身、著者の田中さんに会ったこともなければ
どんな方だろう・・・とも知らないのですが、いつか機会があったら
お目にかかってみたい そう思いました。


蟲文庫
http://homepage3.nifty.com/mushi-b/

2012年3月25日 (日)

読書のありかた -宮口公寿さんの本から

宮口公寿さんの

『要点を理解して、きちんと自分の知識する読書の習慣』

読書のことをとてもよく示していると思いました。
つい、本を読んでいると 本に読まれてしまうという部分が
あるのですが

なぜ読むのかといったことの意識が重要ということを
改めて教えてくれます

著者本人は 記憶術の先生といった顔もお持ちなのですが
その部分を語らずとも 一冊の本ができてしまうことに
すごいと思いました

よくあるのは、そのセミナーへの導入のために本がある
といった体裁がありますが、そうではなくて、

遠い部分が一方で近いといも言えますが、日常にあふれる
知をどのように吸収し活用していくか
そのツールとしての読書のあり方を示してくれています

僕自身が思う 読書の愉しみは 目的も大切ですが
偶然だったり、知らない世界に触れることができたり
旅を楽しむような部分もあって

その過程で この一冊とも出会ったことになるかと
思います

2011年12月25日 (日)

装幀のなかの絵 有山達也著 (四月と十月文庫/港の人)

こうして ブログをやっていてよいことかどうか
わからないのだけど

ソーシャルメディアとは違って 何か自分の中の知識や教養を
紐づける作業の中間のツールとして存在しているように思う

それは、何か調べるということを 同じネット上でしているし
また、自分以外の誰かが見てくれるということで 多少の緊張感はあるし、
間違ったことをつらつらとはいかないから、これはこれでいい。

最近多いのは、その本と出会って、その本を出している出版社に
逆に興味がわくことが多い

有山達也さんの「装幀のなかの絵」を読んで 読んだあとにクウネルに
携わった人であるとか、坪内祐三の「1972」の装幀をやった人と
わかったのだけど

そのもの 四月と十月文庫 とは何か? 港の人とは何?
とその後、ネットでいろいろ調べることになった

そうしたら これは検索順位のたまものだけど
元毎日新聞の 牧太郎さんのブログにぶつかって、学生時代、毎日新聞の
スター記者という感じがあった人だったので
その後の経歴とかを拝見しながら、こうしてつながるのだ・・・と思った

もちろん、これらの人と知り合いではないのだけど
こうした知識も無駄にはならないだろう

■港の人
http://www.minatonohito.jp/

■牧太郎・二代目 日本魁新聞
http://www.maki-taro.net/index.cgi?e=549

さて、有山さんの本からは デザインに潜む 作り手の物語
何かそれが とても愛おしく感じた

いろいろな人が携わって、それは1冊の本だったり 何か単発のプロジェクト
かもしれないけど そうして人が集まり、その人たちのことを感じて
そして 別れと出会いの中に 新たな生命を探っていく

うらやましくもあるけど 気づけば 我々の身の回りのデザインは
そうした営みに支えられている

とくに最後にある 岡戸絹枝さんの寄稿から そのようなことを
感じた

とても良い本と思う できれば多くの人に触れて その人たちを幸せに
してくれたらと願わずにはいられない

ここで重要なのは 主語があくまでも 本であってほしいということだ
そのような主体性が 少ない言葉の中に詰まっている 

2011年12月10日 (土)

ミシマ社  計画と無計画のあいだ「自由が丘のほがらかな出版社」の話

いつか 自分の出版社を持ちたいというか 本を創る現場を持ちたい
まだ 作家の気分は味わえないから つい一歩手前の作り手側へ
寄り道できたら・・・ではないが

この前の 藤原書店のサイトをみても いま読み終わった

「 計画と無計画のあいだ 「自由が丘のほがらかな出版社」の話 」
ミシマ社 三島邦弘 著

の ミシマ社のサイトをみても そのように思う

書店を究極のフリーミアムなビジネスと誰かが言っていたけど
そう思うと 出版社 は究極の 場のビジネスにつながるのでは
ないか そのように感じる

提供するものは 活字 なのだけど 昨今は その活字をタネに
人があつまるイベントも多いし、それは 読んでだき人の
知の交流であり、新たな何かが生まれる期待感だったり

本が好きなので それ故に 見誤っているかもしれないけど
出版社には いろいろな 可能性がつまっていて

それは 優秀な編集者の皆さんが 支えていて

そういう所から ほど遠いところで ブログでつぶやく身としては
何かそんな雑感がいろいろあって

どうやったら 自分で何ができるのだろう・・・と思案している

さて 冒頭の本、なかなか面白いです
本づくり や 会社づくり 経営の視点からも参考になるし
人との出会いの大切さと活かし方、生き方、感性といったものも
吸収できると思う 

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