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2014年8月23日 (土)

ヨコハマトリエンナーレ  横浜美術館編

ヨコハマトリエンナーレ の 横浜会場の模様です。

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華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある

【以下、展示ボードからの抜粋】

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「忘却めぐり」の旅に出る
これから私たちは、序章と11の挿話からなる「忘却めぐり」へと旅立とうとしてる。

語らないもの、語ってはならないもの、語りえぬもの。
見えないもの、見てはならないもの、見たくないもの。
とるにたらないものや、役に立たないもの。
失敗や、敗北。
それら、記憶世界に残るすべもなく、どこかへと消えていった膨大な数の忘れ物に思いを馳せる旅である。

「芸術」とは、忘却世界に向けられたまなざしの力のことをいう。

私たちが知らないふりをしていたり、うかつにも見落としていたり、
まったく眼中になかったり、そういう忘れものに敏感に反応する超能力のことを言う。

森村泰昌

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公式ページ:http://www.yokohamatriennale.jp/2014/director/title.html

一見、難しく感じるこのテーマですが、森村氏の説明を公式ページにて
拝見すると、実は多くの人に起きている普通のことだと気づかされます。

それを自分なりに、解釈するのであれば、自分という虫眼鏡をもって
様々な表現の中からメッセージを探す旅に出かけて、気づいたら
その作品は自分のレントゲン写真だった・・・といったような。

そして、その旅の最中において、感傷的になりすぎている自分と
出会ったり、あるいは、不感症な自分がいるかもしれない。 
旅を続ける際に不安になったとしても、そこで立ち止まらせることが
ないように、多くの良質な作品が集まっているのが、この
トリエンナーレの優れている点と言えるように思います。

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釜ヶ崎芸術大学

様々な角度から社会を支え、みつめ続ける人々の作品群には圧倒されます。
もしかしたら、一般的な芸術作品よりもよほど力があるかもしれません。

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手前:Moe Nai Ko To Ba
奥:エドワード&ナンシー・キーンホルツの作品

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マイケル・ラコウィッツの作品
「どんな塵が立ち上がるだろう?」2012年

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毛利悠子「アイ・オー ある作曲家の部屋」2014年

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サイモン・スターリング「鷹の井戸(グレースケール)」2014年

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Temporary Foundation  「法と星座・Turn Coat / Turn Court」2014年

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吉村益信
上)反物質;ライト・オン・メビウス 1968年
中)大ガラス 1969年
下)豚;pig'Lib; 1994年

ちょうど展示を拝見している時期にも、世界からは紛争のニュースが絶え間なく届いていました。その中で、作家の合作でこのトリエンナーレのために作られた「Moe Nai Ko To Ba」は、世界の平和を導く教典のようにも見えました。

聖書でも、コーランでも、仏教典でもなく、世界に一つしかない平和をもたらす一冊の教義、もちらんそのようなものが存在したら、それをもとにまた人々は争うのでしょうが・・・ 何かとてつもないアートの力をそこに感じました。

この「Moe Nai Ko To Ba」は焼却されると聞きました。最初はもったいないと思いましたが、その方が良いのかもしれないと後になってから思いました。私自身、不思議なのですが、最初は忘れたものを探すような旅であったはずなのに、見終わったころには、忘れるための旅をしていたように感じたのです。

忘却と言う言葉には、罪悪感がつきまといます。けれども、それもまた必要であるし、見たものすら忘れかけている自分がそこにいるのですから、否定のしようがありません。

トリエンナーレは11月3日まで続きます。横浜美術館での旅とは異なる、旅が楽しめるでしょうし、それらの航海が終えた時に、ふと横浜が港であることを思い出すのかもしれませんね。ほかの会場もまた、時間を作って巡ってみようと思います。

追伸:横浜美術館では、ぜひ、音声ガイドの利用をおすすめします。
            作品の解説を超えて、展示の概念を伝えてくれる音声ガイドは
            なかなかないですし、これ自体も作品のように思います。

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