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2012年5月 6日 (日)

東日本大震災と宮沢賢治、山折哲雄氏のインタビューを読んで

震災後のことば 8・15からのまなざし 日本経済新聞社刊

この本は、東日本大震災と終戦の対比を以下の言論をリード
する文化人にインタビューしたものです

吉本隆明、中村稔、竹西寛子、野坂昭如、山折哲雄、桶谷英昭、吉井由吉

この中で、僕は山折哲雄氏の宮沢賢治に対する言及が印象に残りました。
いくつかその記述を紹介します。

賢治の書いた『グスコーブドリの伝記』が問いかけるもの・・・という
なかで、

この物語は、ある科学者が冷害から村を救うため火山を爆発させる。
そのために自ら犠牲になるという物語なのですが、この紹介から以下が
語られています。

----------------------------------------------------------------
賢治は、幸福な社会を実現するには、どこかで誰かが犠牲にならなければ
現実の力にはならない、という認識をもっていたと思いますね。

----------------------------------------------------------------
原子力エネルギーによって、(中略)そこで発生するリスクをどおするか。
賢治的な発想に立てば、だれかが犠牲になって食いとめるということに
なるんです。

----------------------------------------------------------------
近代というのは、何かの専門家になることによって、社会的に評価されたり、
認められたりするわけです。(中略)賢治のようにいろいろなものになろう
とした、人間の可能性に挑戦した人間を、少なくとも専門家として評価
する人は当時いなかったと思うんです。(中略)科学者なのか、作家なのか、
宗教家だったのか、どうも分裂しているわけです。(中略)今まさに我々の
社会というのは、単なる専門家であっていいのかという問いが、いろいろな
方面から突きつけられている。専門家とは何なのか、今回の原発の問題でも、
まさにそれが問われているのではありませんか。

----------------------------------------------------------------

この本を読んで、山折氏が花巻出身だったり、宮沢賢治について話されている
文章を読んだりしていたことは知っていたのですが、震災と結びつける
着想はさすがと思いました。

また、宮沢賢治の生き方そのものを客観的に評価されていて、これは自分と
重ねることもできないのですが、彼が生きていた年齢と自分の年齢が近く
なってきたことを気づき、怖くもなりました。

私自身は、まだまだ何も生み出せずにもがいているのですが、でもこうした
記述をみつけられたのは読書故であり、読書の役割でもあるので、
こうした気づきを得られたことを糧に、めげずに向き合っていこうと思いました。

『グスコーブドリの伝記』も手元においておきたい一冊になりました。

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コメント

>専門家とは何なのか、今回の原発の問題でも、
>まさにそれが問われているのではありませんか。
というより、専門家という肩書きのばかばかしさがあらわになったのが原発事故だったんだなあと思いますけどね。この「・・・が問われている」で締める文章って、いつも思うのですが当事者感覚ゼロで上から目線で、実に無責任に感じてます。新聞に多いですが(笑)
現実には、やれる人がやれることを、まっとうに、各々の現場でがんばってやるしかないんではないでしょうか。それが花巻のいち先生であっても、ふくいちの現場であっても、政治でも。普通の会社員とその家族であっても。

ぺんで さん ありがとうございます

ちょうど 一緒に遊ぼうといっていた矢先にあの地震が
おきましたね

私も 山折氏の 語り口には 疑問を持ちました
ご自身も専門家なわけで 大家でもありますが

そのご自身からの発言なので 評価もしたいと思います

もちろん ぺんで さんのお考え 僕も同感です
そして 毎日 もがいてます
がんばっていきましょう

facebook されてたら 友達になりましょうね 笑

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