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2011年9月24日 (土)

民俗学の周辺から現代社会をみつめてみる 佐野賢治著「ヒトから人へ」

佐野賢治さんの

ヒトから人へ 一人前への民俗学 を読んだ

佐野賢治さんは、
神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科教授で
大学に附属する日本常民文化研究所所長もつとめられている。

■日本常民文化研究所
http://jominken.kanagawa-u.ac.jp/

佐野さんの本を読みながら、佐野さんが民俗学の生き字引かなと
思うような 経歴をお持ちなことと、

渋沢栄一の孫である渋沢敬三が実業の世界に身を置きながら、
民俗学に大きな足跡と貢献を果たしていらしたことを知りました。

またその研究資産が神奈川大学にあることも驚きました。

さて、本書、民俗学周辺と現代の社会を民俗学の知見から考察
するといったエッセイをまとめたものです。

それらから個人的に興味をもったテキスト

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『山芋』は戦中の、『山びこ学校』は戦後の生活綴方教育、働く
生活から学ぶことが勉強であもあった時代の代表的な作品。

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昭和初期に柳田國男によって体系づけられた民俗学は(中略)
当初は郷土研究と称したが、その目的は、地域社会が如何なる条件
のもとで今日に至ったのかを明らかにし、今後、地域社外が幸福な
進路を取れる判断材料を提供することにあるとされた。

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柳田の民俗学の著作の多くは学校教師を読者に想定して書かれた。

竹内利美 - 長野県の小学校教師
宮本常一 - 大阪府下取石村(現・高石市)の小学校教師

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人は歩きながら、自然、カミ、人にふれ、出会い、その意味を問う。
(中略)歩くということは人間の原点を確かめる営みといえる。
だからこそ、人の踏むべき生き方は“道”ということになる。

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若者たちは(中略)情報伝達のスピードと範囲はグローバル
であるのに、自分たちの話題や体験は個性的・仲間内的であると
思いこんでいる。他方、大人たちは次々に生み出される文化、
その情報の伝達の勢いに押され、自分たちが身につけた知識や
知恵を次世代に継承していく自信さえ失っている。
世代間で文化の伝承システム、講義の意味での教育が機能しないと、
伝えようとする側と伝えられる側の価値観の相違、世代間ギャップ
だけが表面化する。

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読んでみて 現代社会や現代にいきる自分自身やその身の回りを
見返す時に、民俗学やそこに蓄えられた知見は役立つのではないか
そのように思いました。

人々のやるせない何かしらの事情から発生したも過程やその帰着は
同じく生きる人間にはかけがえのないものでしょう。

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