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2010年9月19日 (日)

お遍路のこと

写真家の藤原新也さんが 四国をお遍路された際に
撮影された写真とその時にであった年老いた母親と
障害をかかえた息子さんとの出来事をつづった本

「死ぬな生きろ」

とてもうまく お遍路の意義 を表現されていると
思いました

ただ言葉だけではいけなくて 写真集であるかと
そんなことの説明が最後に書かれています。

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肉体はただのむくろではない。脳や心と同じく、いいやそれ以上の
大きさな名状し難い定理を持って 思考 している。あたかも自然
そのもののように。
かりにそれを肉の心としよう。
その肉の心とは、もともと生きようとすることを前提に存在し
「生きろ」「生きたい」という内なる言葉を有する希望的世界
なのだ。そして人は誰しもその 生きたい という肉の願いを
持ってこの世に生まれ出る。だが時にその生存の過程で
病んだ心が、その肉の心に蓋をする。
(中略)
心を捨て、肉の内側から立ち上がって来る命の意識を聴く。
私は四国巡りの、あるいは旅の意味はここにあると思っている。
人の脳は奇形と言えるほど大きすぎた。さらにこの時代、
脳や心のみを重要視し、肉の心を軽視する傾向が強い。
私たちは肉の法則に回帰することによって自身の恒常性
を取り戻す必要がある。「心を捨てる」とはそういうことだ。
(中略)
八十八の煩悩によって構成されている心のひとつひとつを、
人は巡りの過程で消し去り、心の蓋が開き、もうひとつの
心が露わとなる。それを 満願 と私は解釈している。

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活字を追いながら 活字だけではわからない。
もし、仮にこれらのことを了知したからといって、それでわかったとは
言いきれない 写真をみて 感じてみて ああそうか・・・
こんなふうに心が動いたかと 表現したところで 本当にそれが
わかったかどうかはわからない。

ただ、そのように肉体にしみ渡らせることが 欠かせないような
そんなふうなことを思いました

なかなか 写真をよくみるほうですが、これは写真だけではなくて
アートであるとか 自然とか 旅とか あらゆる経験がすべて
これにあてはまるのでしょう。

四国のお遍路を題材にしながら それを超越している
もちろん、お遍路がそういうものであるのでしょうが、そのことを
的確に感じられ 表現されている とてもすごいことです。

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