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2008年1月 3日 (木)

暴走老人

藤原智美さんの「暴走老人」
タイトルからは、世にも奇妙な“老人”たちの暴走を
書きならべていることを想像するが、意外とそうでは
なくまじめに社会構造の変化を、時間・空間・感情
という3つのカテゴリから論じており、興味深い内容
であった。

とくに、ネットワーク化した社会が「待つ」ことを嫌う
といった指摘は、たとえばコールセンターなどで
電話がつながらずにクレームになるケースを想像
すると、よく理解できた。

ネットワーク化された社会では、そもそも取扱い
説明などもWEBで公開しているし、これを消費者は
読み理解することで、低コストで維持されている
サービスを受容する資格を得る。しかし、その情報
摂取方法がわからない顧客がオールドな手法である
電話にて情報を手に入れようとするから、混雑が
生まれ、企業との摩擦も生んでしまう。

また、感情労働という単語があるらしいのだが、
客室乗務員の笑顔など、心から派生する行為も
商品として受け取られ、その真実の姿がわからない
場合がある。これを先ほどのコールセンターを例に
してみると、確かに丁寧な言葉で係員が説明
してくれたところで、係員もマニュアルに従って
いるだけであったり(たとえ真心からの行為であっ
たとしても)、一方で顧客のほうも、それが当たり前
であり、どうせマニュアルに書いてあるので、
感動することもなく淡々とそのサービスの提供を
受けるといった、スレた状態であることが発生している。

藤原氏が指摘する事項を実際の生活にあてはめて
みると、うならされることが多く、どうもさまざまなな
“ひずみ”がうまれ、それについていけない人
(とくにここでは老人)が、アクションすることにより
暴走という結果を招いているようである。

この場合、被害者と加害者という特定は困難で
あるし、誰にとってもその影響はさけられない
ということを認知するべきと思った。

深く考察のきっかけを与えてくれる本。

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