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2007年1月21日 (日)

ちょっとした偶然から、如月小春に再会す。

高校時代のこと、演劇集団円の「わが師・わが街」を教育テレビの
芸術劇場で観た。
たまたま、きっと何か映画でもとチャンネルを選んでいた際に、
たまたま流れていたものだったのだけど、見入ってしまい、
途中からですべてのストーリーを知っているわけではないのに、
すごく心に残る舞台だった。

だから、今でもその作品で語られているストーリーは、僕の人生観
のようなものにも影響を与え続けているとも考えている。

学生になって、あの時の上演について調べたり、戯曲集を買ったり
もした。そして知ったのが、この上演が、中村伸郎(なかむらのぶお)
の追悼公演であるということだ。たしか劇中にも、この人の声が使わ
れていた。

ただ、その中村氏については、まったく知らないでいたのだけれども、
人生にとって重要なのはその役者たちではなくて、第一義に物語
であり台詞であって、次に演出と役者なのかなあと思うので、追悼
される人を調べることはなかった。

きっと、演出や役者について、語れるときは、向き合っている舞台は
どちらかといえば娯楽であり教養といった余裕が少なくとも観客には
あるはずのように思う。

けれども、名前だけは知っていて、訃報を聞いたとき、もっともっと
活躍をしてくれる人なのに・・・と感じるままに思った、如月小春の
名前を新刊図書にみて、その題名に「中村伸郎」の名前があった
ので、手にしたのが「俳優の領分―中村伸郎と昭和の劇作家たち」。

これはどうも、如月が雑誌「すばる」に、中村伸郎とのインタビューを
連載していたものを1冊にまとめたものらしい。

演劇とかには興味があっても、浅い知識も持ち合わせていない
僕にとっては、日本における演劇の歴史を知ることができて、
とても役立った。これから観る舞台がどういう系譜にあるか
ということを意識してもいいことがわかったし、また、岸田国土や
小津安二郎、三島由紀夫、別役実がどんなことを言ってきたか
ということを、一緒に作品を作り上げてきた俳優の口から知ることが
できたことも、すごく新鮮でした。

一人の人間が、一人の人間をなぞることで、これほどまでに、
大きな価値が生まれるのはどうしてでしょうか。
人間の力の大きさに驚くばかりです。

人間の力がみなぎった舞台であり書籍であり、様々な作品に
これからも出会いたいと強く感じます。

きっと、それは、自身に秘める力にも栄養を与えてくれるに
違いありません。

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